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空気を読むことに疲れたら

ドラマがキッカケとなり、人間関係で「空気を読む」ということが注目されるようになりました。

 

周りに合わせて笑顔をつくって場を濁し、円満にやり過ごす。そのために空気を読む。グループや集団の中での世渡り術です。

 

誰もが一度は経験したことがあるシチュエーション。

 

しかし、この世渡り術の度が過ぎてNOと言えない人間関係に疲れ、対人関係のバランスが崩れることで、心に負担を抱える人が増えています。

 

その象徴として「空気を読む」が注目されたのです。

空気を読み過ぎると、自分が消えていくように感じる

周りに合わせて場をやり過ごす。その場限りの人間関係なら、そんな世渡り術も有効に働くでしょう。

 

しかし、日常生活を振り返ると「その場限り」ではない人間関係の方が多く存在します。

 

学校・ママ友・職場・親戚づきあいなど、これから先も続いていくグループや集団では、できるだけ波風立てずにバランスを取っていきたい。

 

しかし、心の規制が続くとストレスを抱えることになり、まるで、自分が消えていくように感じてしまう。精神的に追い込まれ、人間関係を継続させていくことは難しくなります。

 

「私は独りでいい」と、割り切れる強さがあるのなら、自分のスタンスを確立できるのですが、そうでないのなら、自分の心を守るために「人との距離の取り方」を学ぶことも重要です。

「正しさ」という名の「支配」から逃れるには

「正しさ」と「支配」は、表裏一体です。立場が違えば「正しさ」の定義が違います。

 

相手の正しさを押し付けられても、立場が違えば「あなたの正しさ」とは定義が違い、「正しくない」と感じることもあるはず。受け入れられない「正しさ」に我慢の限界を超えることもあるでしょう。

 

そうなると相手の「正しさ」は、押し付けられた相手からの「支配」でしかありません。

 

「空気を読む人」は、この押し付けられた正しさを理解しようと努力します。相手を思いやり、相手を尊重するために「自分が間違っているんじゃないか…」と、必要以上に卑下します。

 

この時点で上下関係は成立し、「正しさ」が「相手からの支配」に変わるのです。「空気を読む」ことで自分の立場を追い込んでいるのは、実はあなたの「自己肯定感の低さ」なのです。

 

しかし、そもそも立場が違う「正しさ」は、理解できない理不尽なケースも多く、理解する必要はありません。理解できない正しさは、心に留める必要はないのです。

 

もしもあなたが、「正しさ」と「支配」の境界線を察知できれば、そこから逃れることは可能なのです。

天使と悪魔
上平薫里コラムサイト「空気を読むことに疲れたら」

人との距離を見直すチャンス到来

人は自分の立場を守るために、ほぼ無意識に「正しさ」を「支配」に置き換えてしまうことがあります。

 

なぜなら、今まで均等を保っていた人間関係の立ち位置のバランスが崩れていくことに、不安と恐怖を覚えるからです。

 

人の状況は、3ケ月もあれば変わる要素はたくさん存在します。

 

クラスに転校生が編入してきた、部署に新人が入ってきた、ご近所に新しい人が引越してきたなど、人が増えたことによる人間関係のバランスの変化、あるいは、自分の視点が変わった、尊敬できる人との出会いがあり、考え方や意識が変わったなどのケースも考えられます。

今まであったグループや集団の中に「異」が生まれることにより、立場を守れなくなるかもしれない変化への恐怖が生まれ、人間関係のバランスは崩れやすくなります。

 

とくに、強そうに見えて、実は自己肯定感が低いマウンティングキャラの人ほど「支配」で人をコントロールしようとするものです。

 

今までと違う「何か」が変わることで、不安や恐怖が心の中に生まれ、その感情を払拭できないイラ立ちがそうさせるのです。

 

そんな人の感情の変化を感じ取ることができたら、人との距離を見直すチャンスです。

 

他人の声や他人の考え方から距離を取り、自分の心の声や違和感に耳を傾け、自分との対話を増やしましょう。

チャンネルを変えるように視点を変えると

子どもの頃は、学校、家族や親せき、ご近所くらいしか世界が広がりませんが、大人になればなるほど、視点を変えるだけで、たくさんの世界が存在することに気づけるはず。

 

グループや集団は、ありとあらゆる場所に存在しますが、そのすべてが「あなたに合った、あなたの居場所」ではありません。

 

TVのチャンネルを変えるように、今いる場所があなたに合わないのであれば、自由に場所を変える権利が、あなたにはあります。

 

新しい場所は慣れるまで居心地が悪いかもしれませんが、空気を読みながら自分が失われていく場所よりは、未来が広がる場所だと思います。

 

もし、そこでもダメだったのなら、まずはあなたの人間関係のクセである「自己肯定感」と対峙し、必要以上に卑下することをやめましょう。

 

あなたを愛し、自信をもち、また新しい場所で試してみる。

 

そんなふうに「あなたに合った、あなたの居場所」を探す旅に出てもいいかもしれません。

 

 

 

written by 上平薫里